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沖縄は23日、太平洋戦争末期の沖縄戦などで犠牲になった人たちを追悼する「慰霊の日」を迎えました。沖縄県糸満市の平和祈念公園で行われた「沖縄全戦没者追悼式」で、県立首里高校(那覇市)3年、高良朱香音さん(17)が自作の詩「あなたがあの時」を朗読しました。県民の4人に1人が亡くなったとされる激しい地上戦の中で命をつなぎ、戦後の沖縄を復興させた人たちへの感謝の思いを込めました。
高良さんは高校1年の時に沖縄戦で住民らが避難した糸満市の壕を訪れました。詩は、その時に壕の中で感じたことと、当時の子どもたちが戦争に巻き込まれていった経過を重ね合わせる形でつづりました。
<あなたが青春を奪われたあの時 あなたはもうボロボロ 家族もいない 食べ物もない ただ真っ暗なこの壕の中で あなたの見た光は、幻となって消えた>
首里高校の前身、県立第一中学校は、沖縄戦で戦場に学徒動員された生徒153人が亡くなったとされます。高良さんは犠牲になった先輩たちの写真を見て、「もし自分がこの時代に生きていれば、今、一緒にいる友達も亡くなっていたかもしれない」と戦争の恐ろしさを実感しました。だからこそ、「同世代の人ともっと平和や戦争について話し合いたい」と感じています。
<ありがとう あなたがあの時 あの人を助けてくれたおかげで 私は今 ここにいる あなたがあの時 前を見続けてくれたおかげで この島は今 ここにある>
戦後75年。つらい記憶を語り継いできた沖縄戦体験者の心が「少しでもいやされてくれれば」との思いで詩を読んだ高良さん。「私は平和な世界を創造する」と、力強く読み上げました。
追悼式は新型コロナウイルスの感染を防ぐため、参列者の数を減らしました。安倍晋三総理大臣は参列せず、ビデオメッセージを寄せました。遺族らは正午に1分間の黙とうをささげました。
沖縄戦語る家族「いない」52%に
沖縄戦の体験者が少なくなる中、戦争の記憶を若い世代にどう伝えていくかが課題となっています。
沖縄県内の高校の先生らでつくる研究会が県内の高校2年生を対象に5年ごとに行っているアンケートで、沖縄戦を語る家族や親族がいない生徒が52・2%と初めて半数を超えました。
昨年11月~今年3月、県内42校の高校2年生1653人が答えました。沖縄戦を学ぶことについて「とても大切」と答えたのは68・0%で、「大切」の27・5%と合わせて95・5%を占め、過去最高となりました。