どうすれば電力を節約(節電)できるでしょうか。
政府は節電の方法として、部屋の照明の明るさを下げることなどを挙げています。家庭の電力使用量が高まる午後7時ごろに明るさを下げると、普段よりも電力を2・5%使わなくて済む(節電率)といいます。
このほか、不要な照明を消す(節電率1・5%)▽冷蔵庫の設定を「強」から「中」に変えて扉を開ける時間を減らす(1・2%)▽テレビを省エネモードに設定し、見ていない時は消す(2%)――などを勧めています。
エアコン節電は注意
注意が必要なのは、エアコンの扱いです。部屋の温度を26度から28度に上げると、節電率は5%程度と大きな効果を得られます。家電の電力消費量のうち、エアコンは3割強。冷蔵庫(2割弱)や照明(1割弱)などより大きな比率を占めているためです。
ただ、熱中症を防ぐ必要もあり、萩生田光一経済産業大臣は「(28度の目安にこだわらずに)しっかりと使ってほしい」と呼びかけています。
午後5~8時に注意
とりわけ節電が必要とされる時間帯は、午後5~8時です。夏は気温が上昇する昼間(午後1~5時)に最も電力が使われますが、晴れていれば太陽光の発電量も多く、電力供給に余裕が出ます。
ところが、夕方以降は太陽光の発電量が大きく落ちます。一方で、夕食の支度などで電気はたくさん使われるため、電力が不足する恐れが高まるのです。専門家は「この時間帯は、ドライヤーやアイロン、洗濯機などの使用には気を付けましょう」と呼びかけています。【まとめ・小山由宇】
「節電ポイント」も登場
東京電力など電力各社は、節電に協力した人に、ポイントを還元する仕組み(プログラム)を整えています。ポイントは買い物などに使えます。
政府も各社の試みを後押しします。各社のプログラムに参加した家庭に対し、国から2000円相当のポイントを支給する予定です。皆さんも、ゲーム感覚で、節電に協力できるかもしれません。